
シルクバレリーナ号会員各位
謹啓 平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、ご出資のシルクバレリーナ号(父:ブライアンズタイム、母:モミジダンサー)は、レース中に故障を発生し安楽死の処置が取られましたので、ご報告致します。
同馬は平成9年10月2日に美浦の中尾銑治厩舎に入厩しました。年内はじっくり乗り込んだ方が良いだろうという調教師の考えで、徐々に調整を進めていましたが、11月19日の調教中に左前脚の膝を骨折してしまい、全治1年の診断が出ました。血統的にも期待が大きな馬なので、4歳未勝利の番組が無くなっても使っていきたいという調教師の意向で、復帰を目指す事となり、12月11日より茨城県の大木牧場で休養に入りました。骨折箇所の回復は順調で歩様にも問題無い為、年が明けた昨年2月より、バドックで放牧を開始し、その後は放牧を続けながらじっくり回復を待ちました。6月21日には早田牧場に移動し、レントゲン検査を行い、状態の回復が確認された為、7月より運動を開始。徐々に乗り込みを進めていきました。しっかり調教をこなして、落ちていた筋肉も付いてきて緩んでいた馬体に張りが戻り、今年1月13日に美浦に帰厩しました。
牧場での仕上がりはなかなか良く、27日には早くもゲート試験に合格し、2月14日の中京競馬で待望のデビュー戦を迎えました。スタートダッシュがつかずに最後方からの競馬となり、レース前半は集中力が足りなかったそうですが、4コーナーあたりでようやくハミを取ると、直線では良い仲ぴ脚を見せました。続く28日の中京戦ではダッシュ良く飛び出しましたが、後方に控えてレースを進めました。徐々に差を詰めていきましたが直線は前走の様な伸びがありませんでした。レース彼は馬体が減っていた為、無理せず少し休ませたところ、飼い葉食いも良くなり調整を再開し、次走は3月17日の船橋で交流競走に出走が決まりました。しかし、11日の調教後に左前脚の運びがぎこちなくなり、レントゲン検査では異常は無く、歩様もすぐに良くなりましたが、大事を取って出走を取り止めました。
少し楽をさせた分、まだ動きが一息だった為、無理せずじっくり乗り込んで仕上げていき、過去2戦に騎乗した西田騎手からは、芝ならもっと切れ味が生かせて良いレースが出来そうだという話しもあり、次走は芝の番組を使う事を検討し、4月下旬からの新潟競馬で出走予定となりました。開幕週は除外されてしまいましたが、なかなか状態良く仕上がり、多少フケの兆候も間題無く、5月8日の新潟で3戦目を迎えました。レースは後方からの競馬となり、前との差を詰めていけず、最後の直線で左前脚に故障を発生し、競走を中止しました。良血馬でもあり、競走能力を失っても繁殖馬として残れる事を願いましたが、診察の結果は、左第三手根骨粉砕骨折で、命を救う事の出来ない状態という獣医の判断により、残念ながら予後不良の診断が下され、安楽死の処置が取られました。
兄達同様、脚部の弱さからデビューが遅れましたがようやく軌道に乗り、これからという矢先の事故で、誠に残念でなりません。同馬の冥福を祈りたいと思います。
(後略)
敬具
平成11年5月12日
(有)シルクホースクラブ